「ひとめぼれだったんですよ」
その日、麗らかな日差しに惚れ惚れするような橙色を見た。
遮光カーテンに遮られた室内には独特の薬品の臭いが立ち込め、微かに開けられた窓から涼やかな風が室内に入り込み春の訪れを教えてくれる。
薄暗い室内に一筋の光が射し込み、そこから覗く校庭には初々しい新入生の賑やかな声が聞こえてくる。
一年の内、もっとも鬱陶しい時期である。
太陽の光に橙色の髪が眩しく、スラリと延びた細脚に程良い筋肉がついた美脚である。
丈の短いスカートが宙を舞い、大胆に上げられた脚が目の前の獲物に狙いを定めた。
まさしく一瞬の出来事だ。
まだ真新しい制服に身を包んだ少女のしたり顔。見物人の喝采。
知らず知らずのうちに笑みが漏れた。
おもしろい。
腰に両手を当て地を踏みしめた少女の勇ましい姿に駆けつける教師。
「苺柄のパンツですか」